【不動産投資】購入して分かった築浅中古ワンルームのリスク
1年ほど前に不動産投資を始めて現在中古の区分マンションを2つ所有していてそのうちのひとつが築浅の中古ワンルームです。
当時、購入にあたって様々な不動産業者を巡って物件を紹介していただきましたが、どこからもオススメされるのが築浅のワンルームマンションばかりでした。
元々築20年ぐらいのある程度年数の経過した物件を購入する予定でしたが、不動産会社から築浅物件を所持するメリットについて説明を受け、勉強不足だった私は納得してしまい最終的に築浅の物件を購入するに至りました。
その後、次の物件購入に向けて勉強していると築浅物件は投資するには危険性が高いことを知り、不動産会社の言っていたメリットは何のメリットでもない、むしろデメリットの元ということを知ってしまいました。
今回は私の経験をもとに築浅の中古ワンルームマンション購入の危険性について説明していきたいと思います。
説明を受けたメリットについて
築浅物件紹介時、不動産会社から以下のようなメリットの説明を受けました。
・家賃が高く、管理費・修繕積立金が安いので実質利回りが高い
・修繕積立金の総額が1000万円以上貯まっているので大規模修繕後も値上がりを抑えられる
・築が浅いので担保価値が高くローンの審査が通りやすい
先述したようにこれらのメリットはほとんどデメリットであることが判明しました。
それそれどういったデメリットだったのかについて説明していきたいと思います。
家賃が高く、管理費・修繕積立金が安いので実質利回りが高い
築浅物件は新築ほどではありませんが家賃が高めに設定されています。しかし物件価値は新築から15年間は下落率が激しく、その後緩やかになります。
(参考:価格下げ止まり、プロもお勧めの鉄板中古物件 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online)
物件価値同様に家賃も築15年目までは下落率が激しいので退去のたびに家賃がぐんぐん下がっていくことが予測されます。
購入当初だけを見るとお得感が高いですが、長期的に考えると築浅物件は投資対象としては向いていないといえます。
修繕積立金の総額が1000万円以上、大規模修繕後も値上がりを抑えられる
修繕積立金の総額がかなり貯まっていると、値上げを抑えられることは確かです。
しかし、築浅ということもありこれからどのような修繕を行われるか判断ができません。大規模修繕で予想を大幅に超える修繕が必要になり、月々の積立金が跳ね上がる可能性も捨てきれません。
また、築浅物件は積立総額高いと言うのも、新築購入者が修繕積立基金として数十万のお金を支払っているから、総額があるように見えるのです。
ある程度築年数が経っていて、修繕履歴や積立総額が安定しているマンションを選ぶのが無難でしょう。
築が浅いので担保価値が高くローンの審査が通りやすい
これが最大の問題と私は考えています。
築が浅いために建物の担保価値が高くローン審査が通りやすいのは確かですが、先述したようにマンションは新築から15年目までの間、激しく物件価値が下落して15年後以降の下落率は緩やかになります。
なので、10年後などの売却時に物件価格が下がりすぎて、売却価格だけではローンの残債を支払いきれないという危険性が十分にありえます。
私が購入したのは6年目なので仮に10年後の16年目に売却する場合、下落の激しい期間を保有し続けることになります。
恐らく10年後は売却価格だけで残債を消すことはできず、追加で現金を支払うことになるだろうと想定しています。
まとめ
これまでをまとめてみると築浅のメリット・デメリットは以下のようになります。
・家賃は高い(今後どんどん下がる)
・修繕積立金が安い(今後上がる可能性もある)
・ローンを組みやすい(残債割れの危険性が高い)
さらにこのような物件は以下の理由から不動産会社としても売りやすいのでしょう。
・築浅なので築古より値段が高く、仲介手数料を多くとれる。
・ローン審査が通りやすいので、審査が通らず白紙になりにくい。
・キャッシュフローが出るとアピールしやすい。
不動産会社は売りやすいからと強く勧めてくることもありますが、将来的な危険性についてはあまり話してくれないのが実情です。
こういったリスクを知った上で物件選びを進めていければと思います。