自分自身への知恵袋

日々のことやこれまでの経験で得た役立つこと(?)、その他どうでもいいことなど色々書いていこうと思います。不動産投資についても経験談など書いていきます。

【書評】『マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか』の感想・要約。マンガとは思えない程、掘り下げられた一冊

数年前から話題になっているAIについて、雑誌やネット記事で何度も見ることがありましたが、いまいちどういったものなのかはっきりと理解していませんでした。

 

あまり難しい活字の本を読むと混乱しそうなので、マンガでわかるシリーズを購入しようと思いました。

 

AIに関する「マンガでわかる」系の本は様々な出版社から販売されています。

今回私が購入した書籍は、本屋でもよく平積みされていてアマゾンでもレビューが多く、評価の高い、活字のAI関連書籍『人工知能は人間を超えるか』の著者である松尾豊さんが監修されている書籍を購入しました。

 

 

内容について

マンガのストーリーは、未来都市の様な一般導入されていない最先端のテクノロジーを導入しt試験的に活用している街に主人公たちが見学しに行き、そこでAIやそれらに関連する機器に触れていく話です。

若干AIとは関係ないストーリーがあるものの、そこまで大幅にズレることもないため、マンガパートに対する違和感はありませんでした。

 

活字パートについて

マンガパートではAIを使ってどのようなことができるか。ということや、AIに関する簡単な説明がありました。

対して、活字パートではAIに関する歴史、どのようにしてAIの内部構造(考え方)について書かれています。

 

この内容がAIの仕組みなどかなり掘り下げられて詳しく書かれていて、少し考えないといけないと理解できないような箇所が所々ありました。

恐らく活字版の書籍と同じぐらい詳しく内容が記載されているのではないかと感じました。

 

私が何となく把握した内容としては以下のような感じです。

過去のAIはある程度パターンを人が設定して、そのパターンに沿って結論を出していたためにパターンを設定・管理するのに限界があった。

しかし今のAIではパターンを設定させるのではなく、インターネット上にある大量の情報を利用して、そこからパターンを収集・記憶させることでより精度が上がったというように感じました。 

 

仕事がなくなるといった課題について

このような言葉は様々なメディアで見かけ、不安のあおるような記事を見かけることがありますよね。

本書は監修されている方が専門家であることもあって、単純になくなるわけではないことや、他に取って代わる仕事があることなどが述べられていました。

例えば、歴史を見てもにも農業が機械化することで農作業をする仕事が減ったが、機械を製造する仕事が新たに誕生したことなどについて書かれていて、単純に「仕事がなくなる!」と不安を煽るような内容になっていないところが本書の良いところのひとつです。

(もっとも、農業をやっていた人が農耕機械を製造する仕事に簡単に転職できるわけでないことも述べられています。)

 

人命に関わる問題が非常に考えさせられる

 AIによって自動運転が可能になった場合の事故について、考えさせることが書かれていました。

「走行中に目の前に複数の人が目の前に突然現れた場合、直進すればたくさんの人と衝突してしまう。しかし、ハンドルを切れば1人だけに衝突するだけになる。」

といった内容のことでした。これは恐らく現在の事故でも十分に起こり得るケースですが、AIの場合はどうすべきか非常に悩ましいことだと思います。

人の命に関わるようなことはまだまだ課題が多く、AIにとって代わることは難しいと感じさせる内容でした。

 

おわりに

マンガでわかるシリーズにしては少し難しい内容でしたが、AIの歴史や考え方、これからの課題について書かれていて、入門書としてはちょうど良い一冊でした。

最近ではスマホなど普段から使用しているツールにも知らず知らずのうちにAIが使用されていることもあるみたいなので、どういったAIが存在し、どのように使われているのか、もっと私なりに調べていきたいと感じました。