「腐った日本の音楽業界」って昔から聞く言葉について
何年も前からタイトルのような「腐った日本の音楽業界に~」とか「日本の音楽のレベルが昔より~」「業界が~」といった批判的な言葉を見かけてきました。
つい最近でも「腐った音楽シーンの救世主」なるバンドが出てきたりして、「もう何年腐り続けてんだよ」と突っ込んでしまいたくなります。
そんなわけでどれぐらい腐ってるのか、一介のリスナーとして考察していきたいと思います。
先に軽く結論を言いますとそこまで腐ってはいないんじゃ…と感じたので批判は少なめです。
握手券付きCDなど
ここ10年ぐらいで主流となった某アイドルのCD販売手法です。
私もこれが出たときは「いやいやこれもうCDがメインじゃなくて握手券がメインじゃん」と突っ込みを入れてしまいました。
しかし冷静に思い出してみてください。
他のミュージシャンもDVD付きCDやライブチケット抽選権付CDとか販売しています。初回限定版を数種類なんてことも普通にあります。
これらはいわゆるAKBやEXILE、ジャニーズのようなグループだけの話ではありません様々なミュージシャンで行われています。
また、アジカンのボーカル後藤氏がAKBプロデューサー秋元氏と対談した際に、握手券についての質問をしたことがありました。
その際、秋山氏は「CDを買ってくれた方に"特別"を(付加価値を)与えたい」といった旨の発言をしていました。人気が出る前のAKBはそういうプロデューサーとしての純粋な思い(遊び心?)でCDに握手券を付けていたけど、どんどん規模が大きくなってしまって今みたいな批判にさらされることになったのではないかと感じました。
AKBとジャニーズしか売れていない?
TVで見かける年間CDランキングはそんな感じですよね。
しかしYoutubeでの再生やApple Musicでのストリーミング配信など、CD以の手段で音楽を聴くようになったからではないでしょうか。ONE OK ROCKなんかはYoutubeで配信を開始すると凄い勢いで再生回数が伸びていきます。
これについては「CDランキング」というランキングがもう時代遅れなのでは?と感じています。
先に書いた通り、Youtubeやダウンロード配信、定額聞き放題のストリーミングと様々なサービスがあります。
個人的にはこういったサービスのランキングをそれぞれ発表すべきじゃないかなあと感じています。TVメディアが時代についていけてないという風に感じました。
楽曲のレベルが下がっている
プロとして音楽をやっている人から「楽曲のレベルが90年代と比べて下がっている」という発言を聞きました。
正直、私は音楽については学校で習ったレベルなのでどんな風に下がっているのかといった言及はできません。
プレイヤーではない、リスナーである自分からしたらそこまで下がっているようには感じませんが、昔からプレイヤーとして音楽の知識があり、そういった視点から聴いている人からすれば「腐っている」のかもしれません。
この辺りはどういう風に、また私のような素人が聞き比べてわかるぐらい楽曲レベルが低下しているのか調べていきたいと思います。
ちょっと視点が変わりますが、ハイレベルなテクニックを使ったミュージシャンばかりだと学生バンドさんもコピー辛いでしょうし、多少は簡単なものでもいいのではないのかなとも思ったりします。
音楽雑誌が腐ってる
某ベテランバンドのライブに行ったとき、ボーカルがMCでこう言っていました。
「ロッ○ンオンって雑誌があるじゃん。「本当に良質な音楽を届ける」みたいなコンセプトの雑誌。あれって本当は雑誌記者が自分でバンドを見つけ出して紹介しているんじゃないだよね。バンドの所属事務所から「お金出すから紹介してくれ」とか、雑誌側が「金をくれたら記事を書いてやる」っていう、そんな関係で記事を書いているんだ。広告なんだよ。」
なんというか…薄々気付いていましたが、これだと「テレビに出ないけど頑張っている良質なバンドを紹介する」というのはハッタリですよね。
業界というか雑誌が腐ってるというオチはなかなかひどいものですが、まあでもそれで雑誌が儲かってバンドも有名になる。リスナーも多くの音楽を知ることができる。と思うと悪くないかもしれないですが、なんとも釈然としないですね。
ミュージシャンが腐っている
少し昔の記事ですがこんなのがニュースに上がっていました。
「ほんとはギャングじゃないんです......」人気ラッパーGAMEの発言にファン失望!? - エキサイトニュース(1/2)
アメリカで「元ギャング」を売りにしていたラッパーが訴えられたときに「ギャングじゃないです」といった出来事がありました。で、この記事の最後に日本のワルぶったラッパーについても言及されています。
専門誌のライターによれば「大半は経歴を捏造して不良を気取っているような連中で、見かけだけのハッタリギャングが多い」という。
なんと…経歴捏造…さすがにこれはどうかと思いました(笑)
有吉反省会で「ダークな雰囲気を醸し出している」ヴィジュアル系バンドなのにメンバーのTwitterは健康なお弁当の写真をアップしている。なんてバンドが出演してネタにされていました。
これはメンバーたちもネタにしていたので笑えましたが、ラッパーのハッタリギャングみたいに嘘をついてまで音楽をするというのは少し疑問に感じました。
まとめ
少しまとまりがつかなくなってきましたが、改めて考察してみた結果、一部ジャンルではハッタリがあったりするかもしれませんがそんなにひどい状況ではないと思いました。(あくまで一介のリスナーとしてですが)
TVや雑誌などで若干偏った紹介があるとはいえ、ネットで気軽に様々な音楽に触れることができるということを考えると、昔よりかなり公平に音楽を知る機会が増えたのではないでしょうか。